第11回 グローバル・エシックス(道徳授業)

 辰年最初のグローバル・エシックスは、世界を見る際に自分自身のことをしっかり知っておくことが大事だというお話でした。まず私自身が君たち中学1年の時に何を目標にしたか、何に興味を持っていたかということを説明しました。

 なりたかった仕事は天文学者です。なぜかというと1986年に地球に最接近するハレー彗星が見たかったからです。76年周期で太陽系を巡るこの彗星は人生のうちに1度か2度見られる彗星です。ちょうど2023年は太陽から一番遠いところにいて海王星の軌道辺りにいるようです。この壮大な時間の中で宇宙のことを考えるのが楽しくて親に天体望遠鏡を所望したものでした。

 そして、小学生から中学生にかけてはまっていた小説が「赤毛のアン」シリーズでした。作家モンゴメリーの描く主人公アンの物語は平凡な日常をその豊かな想像力で世にも不思議な魅力的な空間に変えるものでした。言葉の持つ果てしない可能性に虜になったものです。中学生という多感な時期に夢中になるものを追い求めることは君の人生にとって素晴らしいことなのです。

ページの先頭へ戻る