校長通信 第6回

 6月のスポーツディが終わった辺りでしょうか。校長室を実行委員と生徒会の数名が訪れました。何かと問うと、スペックの高いコンピュータを購入してほしいというのです。予算も組んでいませんので、事情を伺いました。すると、スポーツディはどうにか無観客で開催できたがオープンハウスもこのままいくと保護者や外部のお客さんを迎えられないのではないか、というのです。であれば、仮想現実での文化祭を充実させたいので今よりスペックの高いコンピュータが必要なのだということでした。それで急遽、情報の教員と事務局と相談をして環境を整え、ホームページ上の仮想現実オープンハウス、クラスターの誕生となるのです。昨年のバージョンアップで細部まで作りこんだ結果、当日はクラスターをあけるのが重かったのですが、今週は動作がスムーズになりました。2年生から5年生まで学年を超えた活躍で仮想世界は訪問する度に更新されています。この後、文化祭主役だった5年生は模試や勉強合宿に入り、現6年の去年のように切り替えられればいいなと願っています。

 6年生は今月、年内入試の佳境を迎えます。私自身、学校推薦型入試の最終審査を厳正に行いました。年明けの共通テストや一般入試に向けてCPCや課外でさらに熱が入ってきています。14期生の悔いのない受験を心から願います。

 1年生と3年生は国内研修が近づいています。1年は関西研修から東北研修になり、歴史を周縁から中心へたどってみようと思います。3年生は平和研修と銘打たれています。この世の中で国民総幸福量(GHP)が140か国中60位近辺の日本は不幸なのでしょうか。飢餓や紛争の国々と比べたら、そんなに不幸ではないはずです。主観評価なのか客観データなのか、でも自分で実際に平和とは何かを感じとることが一番大切だと思います。そんな経験をひとつずつ積み重ねて一歩一歩成長することを願います。今年のオープンハウスのテーマ「願」は2021年も本校に伝統をしっかりと残してくれました。

土浦日本大学中等教育学校
校 長 堀  切  浩  一

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